【大阪・関西万博】アイルランドパビリオンの見どころは？展示・グルメ・混雑予想など情報まとめ！

2025年の大阪・関西万博で注目を集めているのが、すでに外観が完成しているアイルランドパビリオンです。「創造性が人々をつなぐ」をテーマに、日本の「三つ巴」に似た古代ケルト文様「トリスケル」をモチーフにした独特の外観が特徴的です。

館内では毎日アイルランド音楽の生演奏やダンスパフォーマンスが行われるなど、創造性あふれる展示が予定されています。このパビリオンは海外パビリオンの中でも一足先に外観工事を完了させており、万博開催に向けて着々と準備が進んでいます。

アイルランドパビリオン完成状況

アイルランドパビリオンは、大阪・関西万博の海外パビリオンの中で最も早く外観工事を完了させました。2024年12月17日に建設完了証明書を受け取り、日本のメディアからも大きな注目を集めています。

海外パビリオン初の外観完成を達成

アイルランドパビリオンは、海外参加国の中で最初に建設を完了させた国となりました。2024年2月から工事に着手し、同年12月に完成。アイルランドのミシェル・マーティン副首相兼外務大臣も完成を歓迎するコメントを発表しています。

万博開催に向けて各国のパビリオン建設が進む中、コロナ禍の影響で資材や建築事業者の確保が難航し、一時は開幕に間に合わないことが懸念されていました。そんな中でのアイルランドパビリオンの早期完成は、万博準備の巻き返しを象徴する出来事となっています。

「トリスケル」をモチーフにした特徴的な外観

アイルランドパビリオンの外観デザインは、日本の「三つ巴」に似た古代ケルト人の文様「トリスケル」をモチーフにしています。トリスケルは、新石器時代からアイルランドの芸術や工芸品に使われてきた古代の紋様です。

パビリオンは三つの交差する空間で構成されており、これはトリスケルの三つの連なった渦巻きを象徴しています。この三つの空間は、アイルランド、アイルランドと日本の特別な関係、そして創造的なコラボレーションの精神を表現しています。

外観には環境に配慮したアイルランド産の木材が使用されており、アイルランドと日本の豊かな工芸の共通遺産を反映しています。この木材の使用は、持続可能性を重視するアイルランドの姿勢を示すとともに、万博後にも再利用できる素材を選んだという配慮が感じられます。

アイルランドパビリオンのテーマと見どころ

アイルランドパビリオンは「創造性が人々をつなぐ（Creativity Connects People）」をテーマに、アイルランドの創造性豊かな文化や技術革新を紹介します。

「創造性が人々をつなぐ」をテーマにした展示内容

アイルランドパビリオンでは、アイルランドの創造性を多角的に紹介します。アイルランド陳列区域政府代表のブライアン・オブライアン氏は「アイルランドは創造性豊かな音楽とダンスで特に有名です。私たちのパビリオンでは、製造者、思想家、イノベーターとしての創造性についても紹介します」と述べています。

展示内容には、アイルランドの大学や文化機関、政府機関、国営機関からの貢献も含まれており、日本、アジア太平洋地域、そして世界中とのパートナーシップを発展・強化する機会となります。

また、2025年のBTヤングサイエンティスト・コンペティション（アイルランドの若手科学者コンテスト）の優勝者も万博を訪れ、彼らの成果を披露し、万博の全体テーマである「未来社会のデザイン」に関わる活動に参加する予定です。

毎日開催される生演奏とダンスパフォーマンス

アイルランドパビリオンの大きな魅力の一つが、開催期間中毎日行われるアイルランド音楽の生演奏とダンスパフォーマンスです。アイルランドは伝統音楽とダンスで世界的に知られており、これらのパフォーマンスを通じて訪問者はアイルランドの文化を直接体験することができます。

パビリオンの引き渡し式典では、地元の日本人パフォーマーによる伝統的なアイルランド音楽とダンスのパフォーマンスが行われ、アイルランドのテーマである「創造性が人々をつなぐ」を垣間見ることができました。このような文化交流は、万博期間中も継続して行われる予定です。

アイルランド伝統文化と最新技術の融合

アイルランドパビリオンでは、伝統文化と最新技術の融合も見どころの一つです。アイルランドの芸術を代表するアンバサダーとして抜擢されたジョセフ・ウォルシュは、パビリオンで作家初となる大規模な屋外彫刻「Magnus Rinn」を展示します。

この作品は円環の流れるシルエットが特徴的で、ブロンズから木材へと素材が移り変わり、最終的に金箔で仕上げられています。下部はブロンズで構成され、ジョセフ・ウォルシュの手の痕跡を残した質感が与えられることで、人間と自然の関係性を視覚的に表現しています。上部は高性能のオーク材を用い、革新的な技術工程を駆使し、自由曲面の三次元積層技術により成形されています。

作品全体は金箔で覆われ、木目が金箔の下から浮かび上がるような仕上げとなっています。円環の動きが時の流れを写し出し、共生と調和の象徴となる本作は、アイルランドパビリオンを代表する存在として展示されます。

パビリオンの建築的特徴

アイルランドパビリオンは、その建築デザインにも多くの特徴があります。環境への配慮や文化的シンボルの活用など、様々な要素が組み込まれています。

環境に配慮したアイルランド産木材の活用

アイルランドパビリオンの外装には、アイルランド産の木材が使用されています。これは環境への配慮を示すとともに、持続可能性という万博のテーマにも沿ったものです。

パビリオンのデザインは、万博後に再利用できる持続可能な素材を使用することで、環境への負荷を最小限に抑える工夫がなされています。この取り組みは、アイルランドの環境保全への姿勢を示すものでもあります。

日本の「三つ巴」に似た古代ケルト文様「トリスケル」デザイン

アイルランドパビリオンの最も特徴的な要素は、日本の「三つ巴」に似た古代ケルト文様「トリスケル」をモチーフにしたデザインです。トリスケルは三つの渦巻きが中心から放射状に広がる形状で、新石器時代からアイルランドの芸術や工芸品に使われてきました。

このデザインは、アイルランドの古代からの文化的遺産を表現するとともに、日本の伝統的な文様との類似性を通じて両国の文化的つながりを象徴しています。三つの交差する空間は、アイルランド、アイルランドと日本の関係、そして創造的なコラボレーションの精神という三つの要素を表現しています。

伝統工芸の精神を反映した建築様式

アイルランドパビリオンの建築様式は、アイルランドと日本の伝統工芸の精神を反映しています。パビリオンの設計はアイルランドの公共事業局（OPW）によるもので、日本のTSP太陽ジャパンが建設を担当しました。

伝統的な三重の結び目（トリスケル）をベースにしたデザインは、新石器時代以来アイルランドの芸術や工芸に登場してきた古代のモチーフを現代的に解釈したものです。このように伝統と現代を融合させた建築様式は、アイルランドの文化的アイデンティティを表現するとともに、未来志向の創造性を示しています。

アイルランドパビリオンの展示内容

アイルランドパビリオンでは、音楽やダンスなどの創造的な体験から、イノベーションの紹介、そして日本との文化的つながりまで、多彩な展示が予定されています。

創造的な音楽とダンスの体験コーナー

アイルランドパビリオンの中心的な展示の一つが、創造的な音楽とダンスの体験コーナーです。アイルランドは伝統音楽とダンスで世界的に知られており、パビリオン内では訪問者がこれらの文化を直接体験できる機会が提供されます。

開催期間中は毎日、アイルランド音楽の生演奏とダンスパフォーマンスが行われる予定です。これらのパフォーマンスを通じて、訪問者はアイルランドの豊かな文化的伝統を体感することができます。

また、パビリオンの引き渡し式典で行われたように、日本人パフォーマーによるアイルランド音楽とダンスのパフォーマンスも予定されており、文化交流の場としても機能します。

製造者・思想家・イノベーターとしての創造性紹介

アイルランドパビリオンでは、音楽やダンスだけでなく、製造者、思想家、イノベーターとしてのアイルランドの創造性も紹介されます。アイルランドは近年、テクノロジーや科学分野でも革新的な取り組みを行っており、これらの成果も展示される予定です。

特に、2025年のBTヤングサイエンティスト・コンペティションの優勝者が万博を訪れ、彼らの成果を披露することも計画されています。若い世代の科学者たちの革新的なアイデアや研究成果は、万博の全体テーマである「未来社会のデザイン」にも通じるものです。

アイルランドと日本の文化的つながり

アイルランドパビリオンでは、アイルランドと日本の文化的つながりも重要なテーマとなっています。両国は地理的には遠く離れていますが、伝統工芸や文化的価値観において多くの共通点を持っています。

パビリオンのデザイン自体が、日本の「三つ巴」に似た古代ケルト文様「トリスケル」をモチーフにしていることからも、両国の文化的つながりを重視していることがわかります。

また、2025年には東京に新しい「アイルランドハウス」がオープンする予定で、アイルランド大使館や国営機関のオフィスが入居します。アイルランドの駐日大使ダミアン・コール氏は、万博への参加と東京でのアイルランドハウスのオープンを、日本との二国間関係強化の取り組みの例として挙げ、ビジネス、研究、イノベーション、文化的つながりが発展する場を提供するものだと述べています。

大阪・関西万博チケットとアイルランドパビリオン予約方法

大阪・関西万博を訪れるためには、まず入場券を購入し、その後パビリオンの予約を行う必要があります。ここでは、チケットの種類や料金、予約方法について詳しく説明します。

万博チケットの種類と料金

大阪・関西万博のチケットには、様々な種類があります。以下の表は、主なチケットの種類と料金をまとめたものです。

チケットの種類	大人料金	子ども料金（4歳～小学生）
1日パスポート	6,000円	3,000円
夜間パスポート	3,000円	1,500円
シーズンパスポート	30,000円	15,000円

※料金は一般的な予想に基づくものであり、正式な料金は公式発表をご確認ください。

チケットは公式ウェブサイトやコンビニエンスストア、旅行代理店などで購入できる予定です。また、入場日の予約も必要となりますので、事前に計画を立てておくことをおすすめします。

パビリオン予約の流れと注意点

大阪・関西万博では、一部のパビリオンやイベントは予約制となっています。予約なしでも体験できるパビリオンも多いですが、人気のパビリオンやショーは予約が必須となる可能性が高いです。

パビリオン予約の基本ルールとして、最大3枠まで予約が可能です。予約したパビリオン・イベントの時間が過ぎると、次の予約が可能になります。つまり当日は「体験」→「予約」を繰り返せば、空きがある場合に予約が必要なパビリオン・イベントを体験できます。

予約には入場券が必要ですので、まずは入場券を購入し、入場日を予約してから、パビリオン・イベントの予約を行うという流れになります。

アイルランドパビリオン訪問のベストタイミング

アイルランドパビリオンを訪問するベストタイミングは、混雑状況や特別イベントの開催日などを考慮して決めるとよいでしょう。

一般的に、平日の午前中や夕方は比較的空いている可能性が高いです。特に、開館直後の時間帯は混雑が少ない傾向にあります。

また、アイルランドの伝統的な祝日や記念日に合わせて特別なイベントが開催される可能性もありますので、公式情報をチェックしておくとよいでしょう。例えば、3月17日の聖パトリックの日（St. Patrick’s Day）はアイルランドの祝日であり、特別なパフォーマンスや催しが行われるかもしれません。

周辺パビリオンとの回り方

大阪・関西万博を効率よく楽しむためには、アイルランドパビリオンと周辺のパビリオンを効率的に回る計画を立てることが重要です。

効率的な見学ルートの提案

アイルランドパビリオンを含めた効率的な見学ルートを考える際は、会場のレイアウトと各パビリオンの位置関係を把握しておくことが大切です。

万博会場は大きく分けて、シグネチャーパビリオンエリア（未来社会のコンセプト展示）、国内パビリオンエリア（日本の企業や団体による展示）、海外パビリオンエリア（各国の文化・技術を紹介）に分かれています。アイルランドパビリオンは海外パビリオンエリアに位置しています。

効率的な回り方としては、まず朝早くに人気のパビリオンを訪れ、その後、地理的に近いパビリオンをグループ化して回るという方法があります。例えば、アイルランドパビリオンの周辺には他の欧州諸国のパビリオンが集まっている可能性が高いため、それらをまとめて見学すると効率的です。

また、万博会場内の移動手段として、会場内シャトルバスや動く歩道などが設置される予定ですので、これらを活用することで移動時間を短縮することができます。

近隣の注目パビリオン紹介

アイルランドパビリオンの近隣には、いくつかの注目パビリオンがあります。現時点で建設が完了している海外パビリオンとしては、フィリピン、韓国、オーストラリア、ブルガリア、オランダ、マレーシア、ハンガリー、北欧（5か国連合）、ルクセンブルク、トルクメニスタン、モナコなどがあります。

特に北欧パビリオンは、デンマーク、フィンランド、アイスランド、ノルウェー、スウェーデンの5か国が共同で出展するもので、北欧のデザインや持続可能な社会の取り組みを紹介する内容となっています。

また、NTTグループのパビリオンも注目されています。「パラレルトラベル」をテーマに、次世代情報通信基盤「IOWN」による空間伝送技術で、離れた場所と空間そのものをつなぐ体験を提供する予定です。パビリオン自体も「感情をまとう建築」「生きているパビリオン」として、外観は循環する素材でできており、地球資源に優しい建物となっています。

万博開催期間中の混雑予想

大阪・関西万博は、2025年4月13日から10月13日までの184日間開催されます。期間中の来場者数は約2800万人と予想されており、時期によって混雑状況が異なることが予想されます。

時期別の混雑状況予測

万博開催期間中の混雑状況は、時期によって大きく異なると予想されます。一般的に、以下のような傾向が考えられます。

開幕直後（4月中旬〜5月上旬）：オープニングの注目度が高く、非常に混雑する可能性があります。特にゴールデンウィーク期間中は最も混雑する時期の一つとなるでしょう。

梅雨時期（6月〜7月上旬）：比較的空いている可能性がありますが、週末や祝日は混雑が予想されます。

夏休み期間（7月下旬〜8月）：家族連れや学生の来場が増え、再び混雑する時期となります。特にお盆休み期間は非常に混雑するでしょう。

秋（9月〜10月）：気候が良くなり、再び来場者が増える可能性があります。特にシルバーウィークや閉幕間近は混雑が予想されます。

平日と週末の差も大きく、平日の方が比較的空いている傾向にあります。また、時間帯によっても混雑状況は異なり、開場直後と夕方以降は比較的空いている可能性があります。

アイルランドパビリオンを快適に見学するコツ

アイルランドパビリオンを快適に見学するためのコツをいくつか紹介します。

まず、事前予約システムを活用することが重要です。人気のパビリオンは予約制となっている可能性が高いため、公式アプリやウェブサイトで事前に予約しておくと安心です。

次に、訪問時間を工夫することも効果的です。開場直後の早朝や、昼食時間帯、夕方以降など、比較的空いている時間帯を狙うと良いでしょう。特に、多くの来場者が食事をとる12時〜13時頃は、パビリオンが空いていることがあります。

また、天候も考慮に入れると良いでしょう。雨天時は屋内パビリオンが混雑する傾向にあるため、晴れた日にアイルランドパビリオンを訪れるのが良いかもしれません。

現在、アイルランドパビリオンは建設が完了しており、展示の準備も進んでいます。海外パビリオンの中でも早期に完成したパビリオンの一つであるため、開幕当初から充実した展示を楽しめる可能性が高いです。

まとめ：アイルランドパビリオンの魅力

アイルランドパビリオンは、「創造性が人々をつなぐ」をテーマに、アイルランドの豊かな文化と創造性を紹介する場となっています。日本の「三つ巴」に似た古代ケルト文様「トリスケル」をモチーフにした特徴的な外観は、すでに完成しており、海外パビリオンの中でもいち早く建設を終えています。

館内では毎日、アイルランド音楽の生演奏やダンスパフォーマンスが行われる予定で、訪問者はアイルランドの創造的な文化を直接体験することができます。また、製造者、思想家、イノベーターとしてのアイルランドの創造性も紹介され、アイルランドと日本の文化的つながりも重要なテーマとなっています。

大阪・関西万博を訪れる際は、事前にチケットを購入し、パビリオンの予約を行うことをおすすめします。また、混雑を避けるために、平日の早朝や夕方など、比較的空いている時間帯を選ぶと良いでしょう。

アイルランドパビリオンは、アイルランドの伝統と革新、そして日本との文化的つながりを体感できる貴重な機会です。大阪・関西万博を訪れる際は、ぜひ足を運んでみてください。