【大阪・関西万博】クウェートパビリオンの見どころは?展示・混雑予想・チケット情報などまとめ!

2025年4月13日に開幕する大阪・関西万博。世界各国のパビリオンが続々と完成に近づく中、注目を集めているのがクウェートパビリオンです。
「先見の明かり」をテーマにした壮大な建築は完成するのでしょうか?開幕まであと2週間となった現在の建設状況や、完成後に見られる展示内容、チケット情報までを詳しくお伝えします。
クウェートパビリオンの全体構想
クウェートパビリオンは「先見の明かり(Visionary Lighthouse)」をテーマに掲げています。このテーマには、文化の灯台として、また寛容の象徴としてのクウェートの姿が表現されています。湾岸地域を照らし、世界的に認められる存在としてのクウェートの姿勢を示すコンセプトなのです。
「先見の明かり(Visionary Lighthouse)」をテーマにした壮大な計画
クウェートパビリオンの全体構想は、クウェートが持つ文化的な豊かさと未来への展望を表現しています。クウェート国のセイレム・アル・ワティヤン博覧会コミッショナー・ジェネラルは「クウェートパビリオンは、クウェートと日本、そして世界中のすべての国々との間に友情と連帯の架け橋を築くことになるでしょう」と語っています。
54年前の1970年、大阪で開催された万博にクウェートはわずか4つのアラブ諸国の一つとして参加しました。それ以来、クウェートと日本の間には二国間協力、パートナーシップ、連帯における重要な節目が達成されてきました。今回の万博参加は、両国の外交関係の深さを示すものとなっています。
LAVAが手掛けた翼を広げたような革新的な建築デザイン
パビリオンの大胆な建築デザインは、建築事務所LAVA(Laboratory for Visionary Architecture)によって設計されました。クウェートの特徴的な風景と伝統を取り入れ、それらをパビリオン全体の繰り返し要素として使用しています。
開放的で招き入れるような建築様式は、翼を広げたような形状で歓迎のジェスチャーを象徴し、クウェートの有名なおもてなしの精神を表しています。LAVAのアソシエイト・パートナーであるクリスチャン・チェルシッチ氏は「パビリオンの建築は、クウェートの自然環境と伝統をデザイン全体に織り込んでいます。先見の明かりというコンセプトで、2025年大阪万博でクウェートの未来への時代を超えたビジョンを紹介したいと考えています」と説明しています。
夜間のライトアップで輝く砂漠の真珠のコンセプト
パビリオンは明るく、夜間にはファサードがライトアップされ、「先見の明かり」というテーマを強調します。2階建てのパビリオンの中心部には大きな屋根があり、クウェートの未来について考えるよう促す設計になっています。
中央ドームとして設計されたこのメインスペースは、夜の砂漠で星空の下で休息するというアイデアからインスピレーションを得ています。パビリオン後方の中庭は伝統的なイスラム建築をモデルにしており、クウェート特有の植栽を施した美しい庭園が特徴です。
2025年3月時点での建設状況
大阪・関西万博の開幕まで残り2週間となった2025年3月時点で、クウェートパビリオンの建設状況はどうなっているのでしょうか。
開幕まで2週間の緊迫した工事進捗
現在、クウェートパビリオンの建設現場では、開幕に向けて急ピッチで工事が進められています。建設を担当するNUSSLIは、国家パビリオン建設の専門家として、クウェートパビリオンの総合請負業者を務めています。同社は9回目の万博参加となり、特に国家プレゼンテーションとエキスポパビリオンに関するあらゆる側面において豊富な専門知識を活かしています。
NUSSLIのビジネス開発ディレクターであるハラルド・ドッシュ氏は「独特な形状と素材を持つ建築コンセプト、そして展示における伝統とハイテクの非凡な組み合わせは複雑な取り組みです。私たちはクライアントの野心的なプロジェクトをサポートすることを誇りに思い、プロジェクトパートナーとともに、2025年大阪万博でのクウェートの出展を素晴らしい成功に導きます」と述べています。
資材が積み上がり、トラックが行き交う現場の様子
現場では、建設資材が積み上げられ、トラックが行き交う忙しい様子が見られます。NUSSLIはミラノ万博2015に続き、2回目のクウェートパビリオン建設を手がけています。
プロジェクトパートナーには、建築を担当するLAVA、展示を担当するinsglück、構造エンジニアリングを担当するSchlaich Bergmann、日本の設計記録担当の徳岡設計、そして日本の建設会社である麦島建設が含まれています。
「使用許可」取得の遅れと開幕への懸念
開幕直前の現在、「使用許可」の取得の遅れが懸念されています。しかし、クウェート最高計画開発評議会事務局長のハーリド・マハディ博士は、日本のメディアが報じた開催の問題や2026年への延期の可能性についての質問に対し、万博は予定通り進み、来年予定通りに開幕すると断固として回答しています。「私たちはこのイベントを成功させたいと考えています」と述べています。
パビリオン建設プロジェクトの全容
クウェートパビリオンの建設プロジェクトは、国際的なチームによって進められています。その全容を見ていきましょう。
NUSSLIを中心とした国際的な建設チーム
クウェートパビリオンの建設は、NUSSLIを中心とした国際的なチームによって進められています。NUSSLIは国家パビリオン建設の専門家として、総合請負業者を務めています。同社は9回目の万博参加となり、国家プレゼンテーションとエキスポパビリオンに関する豊富な専門知識を持っています。
2015年ミラノ万博に続き、2回目のクウェートパビリオン建設を手がけるNUSSLIは、その経験を活かしてプロジェクトを進めています。
日本企業との協力体制(徳岡設計・麦島建設)
クウェートパビリオンの建設には、日本の企業も参加しています。日本の設計記録担当の徳岡設計と、日本の建設会社である麦島建設がプロジェクトパートナーとして協力しています。
この日本企業との協力体制は、クウェートと日本の友好関係を象徴するものでもあります。クウェート大使館のサミ・アル・ザマナン大使は「55年前、私たちは大阪万博に参加した4つのアラブ諸国の1つでした。そして55年後、私たちは再び大阪万博に戻ってきました。これはクウェート国と日本の間の揺るぎない絆の証です」と述べています。
複雑な構造を実現するための技術的挑戦
クウェートパビリオンの複雑な構造を実現するためには、多くの技術的挑戦があります。構造コンセプトの開発を担当したSchleich Bergmann partner(sbp)のアンドレアス・シュヌーベル氏(sbp seのマネージングディレクター)は「構造最適化と幾何学的な形状探索の両方の要件を満たす構造コンセプトを開発しました。NUSSLIとLAVAのパートナーと再び協力できたことは大きな喜びでした」と述べています。
パビリオンの大胆な建築デザインは、クウェートの特徴的な風景と伝統を取り入れ、それらをパビリオン全体の繰り返し要素として使用しています。この複雑な構造を実現するためには、最先端の技術と国際的なチームの協力が不可欠です。
完成後に見られる予定の外観と建築美
クウェートパビリオンが完成すると、どのような外観と建築美が見られるのでしょうか。
クウェートの風景と伝統を取り入れた建築要素
クウェートパビリオンの設計は、クウェートの特徴的な風景と伝統から多くのインスピレーションを得ています。波状のデザインは砂漠と海の両方の環境を表現しており、起伏のある風景は砂丘と海の波の解釈となっています。
このデザインは外装から内装まで広がり、さらには土産物の細部にまで及び、訪問者に一貫した体験を提供します。クウェート大学建築学部教授でもあるエマド・アル・カッタン博士は「砂漠の環境はクウェートのアイデンティティの不可欠な部分であり、クウェートの人々が厳しい環境をいかに住みやすい条件に変えてきたか、時代を超えた決意と革新の物語を語っています」と説明しています。
中央ドームが生み出す星空の下の砂漠体験
パビリオンの中心部には、クウェートの未来について考えるよう促す大きな屋根があります。中央ドームとして設計されたこのメインスペースは、夜の砂漠で星空の下で休息するというアイデアからインスピレーションを得ています。
訪問者はこのドームの下で、まるで砂漠の星空の下にいるような体験ができます。この没入型の体験は、クウェートの自然環境と伝統を体感する機会を提供します。
伝統的イスラム建築を取り入れた中庭と植栽
パビリオン後方の中庭は伝統的なイスラム建築をモデルにしており、クウェート特有の植栽を施した美しい庭園が特徴です。デザインのカラースキームは、下部セクションでは砂色や土色を意図的に使用して環境と遺産を鮮やかに描き出し、上部セクションではより淡い色調を使用してカラフルな光が反射する明確な表面を提供しています。
屋根は完全に開いているわけでも閉じているわけでもなく、「アル・ホウシュ」エリアに自然光が入り込むと同時に、待合エリアに日陰を提供するように設計されています。
予定されている4つの展示室の魅力
クウェートパビリオンには、4つの展示室が予定されています。それぞれの展示室では、クウェートの過去、現在、未来を体験する旅に出ることができます。
第1展示室:クウェートの神秘を表現した巨大な真珠
第1展示室では、クウェートの神秘を表現した巨大な真珠が展示される予定です。この展示は、訪問者がクウェートの秘密を巨大な真珠の中に視覚化するよう促す魅力的なプレショーから始まります。
真珠はクウェート経済における真珠採取産業の役割と、深く根付いた海洋の歴史を記念するものです。アル・カッタン博士によれば、パビリオンの2つの層が出会う領域は「真珠」として知られています。
第2展示室:砂漠を舞台にした貿易立国の歴史
第2展示室では、砂漠を舞台にした貿易国家の歴史が伝えられます。訪問者は砂漠の設定の中で、クウェートの貿易国家としての歴史を体験することができます。
クウェートは古くから貿易立国として栄え、その歴史は砂漠という厳しい環境の中で育まれてきました。この展示室では、そうした歴史的背景が砂漠の風景の中で表現されます。
第3展示室:インタラクティブな壁で知るクウェートの人々
第3展示室では、クウェートの人々が中心的な役割を果たします。大きなインタラクティブな壁に沿って、クウェート社会の大きなタブローのようにデザインされた展示で、訪問者は選ばれた人物やプロジェクトに出会い、国の第一印象を体験することができます。
訪問者は遊び心のある方法でインタラクティブに参加し、国の多様な文化、経済、科学への多面的な洞察を提供します。
第4展示室:ドームプロジェクションで描く未来への願い
第4展示室では、印象的なドームプロジェクションを通じて、訪問者は明日への願いや夢を通じて積極的に未来を形作ります。このメインショーでは、訪問者は未来への願いや夢を通じて積極的に未来を形作ることができます。
クリエイティブエージェンシーinsglückのCEOであるクリスチャン・ポスワ氏は「パビリオンは建築的にも内容的にも絶対的なハイライトとなり、クウェートの先見の明かりとしての役割を印象的に反映しています。私たちは大阪で何百万人もの訪問者を魅了するもう一つのエキスポ体験を創造しています」と述べています。
🍽️ クウェート文化を五感で楽しむ
クウェートパビリオンでは、展示だけでなく、クウェートの文化を五感で楽しむことができます。
伝統工芸や音楽の体験コーナー
パビリオン内には、クウェートの伝統工芸や音楽を体験できるコーナーが設けられる予定です。訪問者は、クウェートの伝統的な織物技術や楽器に触れることができ、文化の奥深さを直接感じることができます。
本場のクウェート料理が味わえるレストラン
パビリオン内には、本場のクウェート料理を提供するレストランが設置される予定です。豊富なハーブと香辛料を使った本場の味を楽しむことができ、中東のおもてなし文化を体験できる食事空間が用意されます。
⏳ チケット予約と混雑対策
クウェートパビリオンの人気が予想されるため、チケットの予約と混雑対策が重要になります。
パビリオン予約のコツと注意点
パビリオンの予約方法や注意点については、大阪・関西万博の公式ウェブサイトで随時更新される情報を確認することが大切です。人気のパビリオンは予約が必要になる可能性が高いため、早めの情報収集と予約が推奨されます。
比較的空いている時間帯
一般的に、開場直後や夕方以降は比較的空いている可能性があります。ただし、具体的な混雑状況は開幕後に明らかになるため、公式アプリなどでリアルタイムの情報を確認することが重要です。
建設の進捗状況
2025年3月時点での建設状況について、最新の情報をお伝えします。
2025年3月時点での完成度
開幕まで2週間となった2025年3月時点で、クウェートパビリオンの建設は最終段階に入っています。しかし、一部の報道によると、建設の遅れが懸念されている状況です。
参加企業と建設プロジェクトの全容
クウェートパビリオンの建設プロジェクトには、NUSSLIを中心とした国際的な建設チームが携わっています。建築設計はLAVA、展示設計はインスグリュック、構造設計はシュライヒ・ベルガーマン・パートナーが担当し、日本側では徳岡設計と麦島建設が参加しています。
開幕に向けた今後のスケジュール
開幕直前の現在、「使用許可」の取得の遅れが懸念されています。しかし、クウェート側は万博を予定通り進め、開幕に間に合わせる意向を示しています。4月に予定されているテストランへの参加状況や、内装工事と展示物設置の進捗が注目されています。
まとめ:クウェートパビリオンで体験する砂漠の国の魅力と未来
クウェートパビリオンは、その独特な建築デザインと没入型の展示で、大阪・関西万博の中でも注目を集めています。「先見の明かり」をテーマに、クウェートの過去、現在、そして未来を体感できる空間となる予定です。建設の遅れが懸念される中、開幕に向けた最終調整が進められています。クウェートの文化と技術革新を体験できる貴重な機会として、多くの来場者の期待を集めています。