松井証券FXのメリット・デメリット|手数料・操作性を徹底解説

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外国為替証拠金取引、いわゆるFXを始めようと思ったとき、どの会社を選べばいいのか迷うことがあります。特に初めての場合は、手数料やツールの使いやすさなど、比較すべき点がたくさんあって頭を悩ませるでしょう。そんな中で注目したいのが松井証券のFXサービスです。松井証券FXは1通貨単位から取引できる少額投資の特徴や、使いやすい取引ツールなど、初心者にも優しい環境が整っています。この記事では、松井証券FXのメリットとデメリットを詳しく解説し、あなたのFX取引の参考になる情報をお伝えします。

目次

松井証券FXとは何か

松井証券FXは、大手ネット証券である松井証券が提供するFX(外国為替証拠金取引)サービスです。2021年に大幅なリニューアルを行い、より使いやすく進化したFXサービスとなっています。

松井証券FXの基本情報

松井証券FXは、1通貨単位からの取引が可能で、手数料無料という特徴を持っています。これは業界内でも珍しい条件で、少額から始めたい初心者にとって大きな魅力となっています。また、松井証券は1918年に創業した老舗証券会社であり、長年の実績と信頼があります。

FX取引を行うためには、まず松井証券の証券口座を開設し、そこからFX口座を開設する流れになります。口座開設はオンラインで完結し、スマートフォンを使った本人確認(eKYC)を利用すれば、最短で即日から取引が可能です。

FX取引の仕組み

FX取引とは、異なる国の通貨を売買して、その価格差で利益を得る取引方法です。例えば、1ドル=150円のときに米ドルを買い、1ドル=155円になったときに売れば、1ドルあたり5円の利益が出ます。

FXの特徴として「レバレッジ」があります。これは少ない資金で大きな金額の取引ができる仕組みです。例えば、レバレッジ10倍なら、10万円の証拠金で100万円分の取引ができます。ただし、利益が大きくなる可能性がある一方で、損失も大きくなるリスクがあるため注意が必要です。

松井証券FXの特徴

松井証券FXの最大の特徴は、1通貨単位からの取引が可能な点です。多くのFX会社では1000通貨や1万通貨からの取引が一般的ですが、松井証券FXでは1ドルや1ユーロから取引できます。これにより、数十円という少額から始められるため、初心者でも気軽にFX取引を体験できます。

また、松井証券FXでは4種類のレバレッジコース(1倍、5倍、10倍、25倍)から選択できます。自分のリスク許容度や取引スタイルに合わせてレバレッジを選べるため、より安心して取引できる環境が整っています。

松井証券FXの最大のメリット

松井証券FXには多くのメリットがありますが、特に初心者にとって魅力的なポイントがいくつかあります。

1通貨単位から始められる少額取引

松井証券FXの最大の魅力は、1通貨単位から取引できる点です。これは業界内でも珍しい特徴で、初めてFXを始める方にとって大きなメリットとなります。例えば、米ドル/円の場合、1ドル=約150円程度なので、レバレッジ5倍を使えば約30円から取引が可能です。

このように少額から始められるため、「FXに興味はあるけれど、大きな資金は用意できない」という方でも気軽に始められます。また、少額取引ができることで、実際のお金を使いながらもリスクを最小限に抑えて学ぶことができます。

手数料無料の取引環境

松井証券FXでは、取引手数料が無料となっています。FX取引では「スプレッド」と呼ばれる売値と買値の差がコストとなりますが、それ以外の手数料がかからないため、コスト面で有利に取引できます。

また、口座開設手数料や口座維持費も無料です。これにより、取引をしない期間があっても費用がかからず、自分のペースで取引を進められます。さらに、自動売買機能を使っても追加手数料がかからない点も魅力です。

主要通貨ペアの狭いスプレッド

松井証券FXでは、主要通貨ペアのスプレッドが狭く設定されています。例えば、米ドル/円は0.2銭原則固定、ユーロ/米ドルは0.3pips原則固定と、業界最狭水準のスプレッドを提供しています。

スプレッドが狭いということは、それだけ取引コストが低いということです。特に短期売買を頻繁に行う場合、スプレッドの狭さは利益に直結します。松井証券FXでは、主要通貨ペアを中心に取引する方にとって、コスト面で有利な環境が整っています。

松井証券FXの取引ツールの使いやすさ

FX取引では、使いやすい取引ツールがあるかどうかも重要なポイントです。松井証券FXでは、初心者から上級者まで幅広いニーズに対応した取引ツールを提供しています。

PCツールの特徴と機能

松井証券FXのPCツール「FXトレーダー・プラス」は、シンプルで見やすいデザインが特徴です。ボタンやテキストがシンプルに表示され、初心者でも迷わず操作できるよう工夫されています。また、背景やチャートの配色も自由に変更できるため、自分の好みに合わせてカスタマイズできます。

「FXトレーダー・プラス」では、複数通貨ペアの為替レートを自動更新で確認できるほか、ワンクリックで注文画面を表示し、すぐに発注できる「スピード注文」機能も備えています。さらに、豊富なテクニカル指標を利用して様々なチャート描画やテクニカル分析が可能です。

特に便利なのが「絶対比較チャート」や「相対比較チャート」などの機能で、複数の通貨ペアを同一チャート上で比較できます。これにより、通貨間の関係性を視覚的に理解しやすくなります。

スマホアプリの操作性

松井証券FXのスマホアプリ「FXアプリ」は、外出先でも手軽に取引できる高機能トレーディングアプリです。アプリをダウンロードするだけで、各種機能をすべて無料で利用できます。

「FXアプリ」の特徴は、売気配や買気配をタップするだけで発注できる「スピード注文」機能です。また、複数通貨ペアの為替レートをまとめてチェックできる「レート」機能や、取引成績を日別、通貨別に確認できる「損益カレンダー」機能も備えています。

さらに、「レート読み上げ」機能を設定すれば、音声でレート情報を確認できるため、画面を見ていなくても市場の動きを把握できます。これにより、忙しい時でもハンズフリーで情報収集が可能です。

初心者向け分析機能

松井証券FXでは、初心者でも使いやすい分析機能が充実しています。チャート上で様々なテクニカル指標を表示でき、相場の動きを視覚的に理解しやすくなっています。

また、松井証券のアナリストが金融政策やファンダメンタルズの観点から為替相場を解説する「FX MARKET VIEW」や、初心者向けのコンテンツなど、豊富な情報サービスも提供しています。さらに、投資やお金に関する注目情報を配信する投資情報動画メディア「マネーサテライト」も利用できます。

これらの情報コンテンツを活用することで、FX初心者でも市場の動向を理解しやすくなり、より効果的な取引判断ができるようになります。

松井証券FXのレバレッジ設定の特徴

FX取引では、レバレッジの設定が重要です。松井証券FXでは、他社とは異なる特徴的なレバレッジ設定を提供しています。

自分で選べるレバレッジ倍率

松井証券FXでは、4種類のレバレッジコース(1倍、5倍、10倍、25倍)から自由に選択できます。多くのFX会社では、最大レバレッジ25倍で必要な取引証拠金が提示され、実質的なレバレッジは資金と証拠金のバランスで変動する仕組みになっています。

しかし、松井証券FXでは、選択したレバレッジに応じた取引証拠金が提示されるため、リスク管理と資金管理がしやすいのが特徴です。レバレッジが変動することがないので、想定以上にリスクが高くなることを防げます。

各レバレッジコースの証拠金率は以下の通りです:

レバレッジ倍率証拠金率
1倍100%
5倍20%
10倍10%
25倍4%

初心者に安心の設定方法

松井証券FXのレバレッジ設定は、特に初心者にとって安心できる仕組みになっています。多くのFX会社では、取引中の評価損益によってレバレッジが変動するため、自分でレバレッジ管理をする必要があります。

しかし、松井証券FXでは、レバレッジコースを選ぶだけで固定されるため、知らないうちにハイレバレッジで取引してしまうリスクがありません。初心者の場合、1倍や5倍の低レバレッジから始めることで、リスクを抑えながらFX取引に慣れていくことができます。

また、4つのレバレッジコースは一般的なFXのトレードスタイルに合うように設計されているため、「どのレバレッジにすればいいか」という悩みも少なくなります。初心者でも迷わずにシンプルにレバレッジを決められるのが松井証券FXの特色です。

資金効率を高める方法

レバレッジを上手く活用することで、資金効率を高めることができます。松井証券FXでは、取引スタイルに合わせてレバレッジを選ぶことで、効率的な運用が可能です。

例えば、長期投資やスワップポイントを狙う場合は、レバレッジ1倍が適しています。ロスカットのリスクが低いため、安定的に運用できます。中期的なスイングトレードならレバレッジ5倍、デイトレードならレバレッジ10倍、短期的なスキャルピングならレバレッジ25倍というように、取引スタイルに合わせて選べます。

このように、自分の取引スタイルやリスク許容度に合わせてレバレッジを選択することで、より効率的な資金運用が可能になります。また、取引経験を積んで自信がついてきたら、徐々にレバレッジを上げていくという戦略も取れます。

松井証券FXの注意点とデメリット

松井証券FXには多くのメリットがありますが、いくつかの注意点やデメリットも存在します。これらを理解した上で利用することが大切です。

取扱通貨ペア数の少なさ

松井証券FXの取扱通貨ペア数は22種類で、他社と比べるとやや少ない傾向にあります。例えば、SBI証券やSBI FXトレードでは34通貨ペアを取り扱っています。

主要通貨ペア(米ドル/円、ユーロ/円など)は問題なく取引できますが、マイナーな通貨ペアを取引したい場合は選択肢が限られます。多様な通貨ペアで取引したい上級者には物足りなく感じるかもしれません。

ただし、初心者の場合は主要通貨ペアから始めることが多いため、通貨ペア数の少なさはそれほど大きな問題にはならないでしょう。

スワップポイントが高くない点

スワップポイントとは、2国間の金利差から生じる利益のことです。松井証券FXのスワップポイントは他社と比べて高くない傾向にあります。特に高金利通貨を長期保有してスワップ利益を狙う運用には不向きとの声があります。

例えば、トルコリラ/円や南アフリカランド/円などの高金利通貨ペアのスワップポイントを比較すると、他社の方が有利なケースが多いです。そのため、長期のスワップ狙いの投資には物足りないと感じる人もいるでしょう。

スワップ投資を主な目的とする場合は、他社のFX会社も検討してみると良いかもしれません。

デモトレード環境がない点

松井証券FXには、FX専用のデモトレード環境がありません。デモトレードとは、実際のお金を使わずに仮想的に取引を体験できる機能です。初心者がリスクなく練習できる環境として、多くのFX会社が提供しています。

デモトレード環境がないため、松井証券FXでは最初から実資金での取引開始となります。ただし、1通貨=数十円から実取引で練習できるので、リスクを抑えて慣れることは可能です。

実際のお金を使うことで、より真剣に取引に向き合えるというメリットもあります。デモトレードでは得られない実践的な経験を積むことができるでしょう。

出入金の手続きについて

松井証券FXで取引するためには、まず松井証券の証券口座からFX口座に入金する必要があります。この二段階の手続きが少々面倒に感じる方もいるかもしれません。

入金方法には、リアルタイムに反映される「MATSUI Bank(住信SBIネット銀行 マツイ支店)からのスイープ入金」や、お客様サイト内の操作のみで完結する「MATSUI Bankからの即時入金」などがあります。ただし、これらを利用するには事前にMATSUI Bank口座の開設が必要です。

取引を頻繁に行う場合は、あらかじめトレード資金を多めに用意しておくと安心です。また、出金する際も同様に、FX口座から証券口座への移動が必要となります。

松井証券FXが向いている人・向いていない人

松井証券FXは全ての人に向いているわけではありません。自分の取引スタイルや目的に合っているかどうかを見極めることが大切です。

少額から始めたい初心者に最適な理由

松井証券FXは、1通貨単位から取引できるため、少額から始めたい初心者に最適です。例えば、米ドル/円なら1ドル(約150円)から、レバレッジを使えばさらに少ない資金から取引できます。

また、レバレッジを1倍や5倍に設定できるため、リスクを抑えながら取引を学ぶことができます。さらに、シンプルで使いやすい取引ツールや豊富な情報コンテンツも、初心者の学習をサポートします。

松井証券は問合せ窓口の品質にも定評があり、HDI-Japanの問合せ窓口格付け(証券業界)では、最高評価の「三つ星」を14年連続で獲得しています。初心者が疑問に思ったことをすぐに相談できる環境が整っているのも大きな魅力です。

短期取引を考えている人への利点

松井証券FXは、主要通貨ペアのスプレッドが狭いため、短期取引を考えている人にも向いています。例えば、米ドル/円は0.2銭原則固定と業界最狭水準のスプレッドを提供しています。

短期売買では取引回数が多くなるため、スプレッドの狭さは利益に直結します。また、「スピード注文」機能を使えば、素早く注文を出すことができるため、タイミングを逃さず取引できます。

さらに、チャート上で様々なテクニカル指標を活用できるため、短期的な相場の動きを分析しやすい環境が整っています。レバレッジも取引スタイルに合わせて選べるため、短期トレードに適したレバレッジ設定も可能です。

多通貨取引や長期運用には不向きな点

一方で、松井証券FXは多通貨取引や長期運用には不向きな面もあります。取扱通貨ペア数が22種類と他社に比べて少ないため、マイナーな通貨ペアを取引したい場合は選択肢が限られます。

また、スワップポイントが他社と比べて高くない傾向にあるため、長期のスワップ狙いの投資には物足りないと感じる人もいるでしょう。特に高金利通貨を長期保有してスワップ利益を狙う運用スタイルの場合、他社の方が有利なケースが多いです。

さらに、複数の通貨ペアを同時に取引する場合、取引画面の切り替えが必要になることもあります。多通貨取引を頻繁に行う上級者にとっては、やや使い勝手が悪く感じる場合もあるでしょう。

松井証券FXの口座開設方法

松井証券FXを始めるには、まず口座を開設する必要があります。ここでは、その手順と必要な準備について説明します。

必要な準備と手続きの流れ

松井証券FXの口座開設には、本人確認書類が必要です。日本国籍の方であれば、マイナンバーカード1点だけで手続きが完了します。マイナンバーカードをお持ちでない場合は、マイナンバー通知カードやマイナンバーの記載がある住民票の写しなどと、本人確認書類が必要です。

口座開設の流れは、松井証券の証券口座を持っているかどうかで異なります。

松井証券の口座を持っていない場合:

  1. 松井証券の公式サイトにアクセスし、「個人口座開設(無料)」ボタンをタップ
  2. メールアドレスを登録し、届いたメールに記載されているURLにアクセス
  3. 口座開設申し込みフォームに個人情報を入力し、FX口座の同時申し込みを選択
  4. eKYCを利用して本人確認書類と自身の顔写真を撮影して送信
  5. 審査が完了すると、パスワード・取引暗証番号の設定方法が届く
  6. FX口座開設の審査結果が、お客様サイトのメッセージに表示される

松井証券の口座を持っている場合:

  1. お客様サイトにログイン
  2. 「口座管理 > 各種口座開設状況」画面で、「FX口座」欄の「開設する」リンクをタップ
  3. 「FX口座開設」ページの記載事項を確認し、「申込する」ボタンをタップ
  4. 「FX口座の電子開設への承諾」ページで口座の電子開設に承諾
  5. 必要な書面を確認し、質問に回答
  6. 審査が完了すると、FX口座が開設される

審査にかかる時間

松井証券FXの口座開設審査にかかる時間は、通常は営業日の翌朝5時50分以降に結果が表示されます。休業日でなく書類に不備がなければ、最短で即日取引が可能になります。

特に、スマートフォンでのeKYCを利用した申し込みの場合、審査がスムーズに進みやすいです。一方、PCやタブレットからデータをアップロードする場合は、ログインIDやパスワードが郵送により通知されるため、取引開始までには数日かかることがあります。

できるだけ早く口座開設をしたい場合は、スマートフォンでの申し込みがおすすめです。また、本人確認書類は平らな場所でカードの四隅まで鮮明に撮影することで、スムーズな口座開設につながります。

開設後すぐにできること

松井証券FXの口座開設が完了したら、すぐに以下のことができます。

まず、FXお客様サイトにログインして、為替レートやチャートを確認できます。口座を持っていなくても各通貨ペアの価格情報やチャートは無料で閲覧できますが、口座開設後はより詳細な情報にアクセスできます。

次に、取引資金の入金ができます。松井証券の証券口座からFX口座への資金移動が必要です。MATSUI Bank口座を開設していれば、リアルタイムに資金を反映させることも可能です。

また、「FXトレーダー・プラス」や「FXアプリ」などの取引ツールを利用して、市場分析や取引戦略の検討を始めることができます。これらのツールは口座開設後すべて無料で利用できます。

松井証券FXを使った取引の始め方

口座開設が完了したら、いよいよFX取引を始めることができます。ここでは、最初の一歩を踏み出すための方法を説明します。

最初の入金方法

松井証券FXで取引を行うには、まず松井証券への入金が必要です。入金方法はいくつかありますが、特に便利なのは以下の2つです。

  1. MATSUI Bankからのスイープ入金:MATSUI Bank口座を開設すると、発注に必要な資金を自動で松井証券の口座に入金できます。振込手数料は無料で、リアルタイムに反映されます。
  2. MATSUI Bankからの即時入金:MATSUI Bank口座を開設していれば、お客様サイト内の操作のみで入金が完了します。こちらも振込手数料は無料で、リアルタイムに反映されます。

これらの方法を利用するには、事前にMATSUI Bank口座(住信SBIネット銀行 マツイ支店)の開設が必要です。それ以外の金融機関からの振込も可能ですが、振込手数料がかかる場合があります。

入金が完了したら、証券口座からFX口座への資金移動を行います。これにより、FX取引に使える資金が準備できます。

初めての注文の出し方

松井証券FXでの初めての注文は、以下の手順で行います。

  1. FXお客様サイトの「ホーム」画面を開く
  2. 取引したい通貨ペア(例:米ドル/円)を選択する
  3. 注文種類(成行、指値など)を選択する
  4. 注文内容(取引量、価格など)を入力する
  5. 成行(ストリーミング)注文の場合は「売」または「買」ボタンを押す
  6. 指値注文の場合は「注文」ボタンを押す
  7. 内容を確認して「注文実行」ボタンを押す

初めての取引では、少額から始めることをおすすめします。松井証券FXでは1通貨単位から取引できるため、例えば1ドルや10ドルといった少額から試すことができます。

また、「FXトレーダー・プラス」や「FXアプリ」を使えば、より直感的に注文を出すことができます。特に「スピード注文」機能を使えば、気配値をタップするだけで即発注できるため、初心者でも簡単に取引を始められます。

取引時の注意点

FX取引を始める際には、いくつかの注意点があります。

まず、レバレッジの設定に注意しましょう。松井証券FXでは4種類のレバレッジコース(1倍、5倍、10倍、25倍)から選択できますが、初心者は1倍や5倍の低レバレッジから始めることをおすすめします。高レバレッジは利益が大きくなる可能性がある一方で、損失も大きくなるリスクがあります。

次に、ロスカットルールを理解しておくことが重要です。FX取引では、相場が不利な方向に動いて証拠金維持率が一定水準を下回ると、自動的にポジションが決済されます(ロスカット)。これは大きな損失を防ぐための仕組みですが、相場の急変時には想定以上の損失が発生する可能性もあります。

また、取引する通貨ペアの特性を理解しておくことも大切です。通貨ペアによって値動きの特徴やスプレッドが異なります。初心者は、米ドル/円などの主要通貨ペアから始めるのが良いでしょう。

松井証券FXと他社FXの比較

FX会社を選ぶ際には、各社の特徴を比較することが重要です。ここでは、松井証券FXと他社FXの違いを見ていきます。

スプレッドの違い

スプレッドは取引コストに直結するため、重要な比較ポイントです。松井証券FXの主要通貨ペアのスプレッドは業界最狭水準を誇っています。

FX会社米ドル/円ユーロ/米ドルユーロ/円
松井証券FX0.2銭原則固定0.3pips原則固定0.4銭原則固定

ただし、松井証券FXのスプレッドは注文方法や注文数量によって異なる場合があります。例えば、米ドル/円は1000通貨、その他の通貨ペアは1万通貨までの成行(ストリーミング)注文に適用されるスプレッドです。規定を超える注文数量や成行注文以外の注文方法の場合は、スプレッドの水準が異なることがあります。

他社と比較すると、主要通貨ペアのスプレッドは競争力がありますが、マイナー通貨ペアでは他社の方が有利な場合もあります。短期売買を頻繁に行う場合は、スプレッドの狭さが重要なポイントになります。

取引単位の比較

取引単位は、FX会社を選ぶ上で重要な要素の一つです。松井証券FXの最低取引単位は1通貨で、業界内でもトップクラスの少額取引が可能です。

FX会社最低取引単位必要金額(米ドル/円、レバレッジなし)必要金額(米ドル/円、レバレッジ5倍)
松井証券FX1通貨約150円約30円
SBI FXトレード1通貨約150円約30円
マネーパートナーズnano100通貨約15,000円約3,000円
LINE FX1,000通貨約150,000円約30,000円

このように、松井証券FXとSBI FXトレードは1通貨から取引可能で、少額から始めたい初心者に適しています。一方、多くのFX会社では1,000通貨や10,000通貨が最低取引単位となっており、ある程度まとまった資金が必要です。

少額から始めたい場合や、リスクを抑えながら取引を学びたい場合は、松井証券FXのような低取引単位のFX会社がおすすめです。

ツールの使いやすさの違い

取引ツールの使いやすさも、FX会社選びの重要なポイントです。松井証券FXの取引ツールは、シンプルで見やすいデザインが特徴です。

「FXトレーダー・プラス」は、システムソフトのダウンロードや設定が一切不要で、WindowsやMac OSのパソコンはもちろん、AndroidやiOSを搭載したタブレット端末でも利用できます。また、「FXアプリ」はスマートフォン向けの高機能トレーディングアプリで、外出先でも手軽に取引できます。

他社のFX会社と比較すると、松井証券FXのツールはシンプルさと使いやすさに重点を置いています。高度な分析機能や自動売買機能を求める上級者には物足りないと感じる場合もありますが、初心者から中級者には使いやすいツールと言えるでしょう。

特に、「表示されるボタンやテキストをシンプルにし、見やすく使いやすいデザイン」という点は、初めてFXを始める方にとって大きなメリットです。また、背景やチャートの配色を自由に変更できる点も、長時間取引する際の目の疲れを軽減できるでしょう。

まとめ:松井証券FXの特徴と選ぶポイント

松井証券FXは、1通貨単位からの少額取引が可能で、主要通貨ペアのスプレッドが狭く、使いやすい取引ツールを提供しているFXサービスです。特に初心者や少額から始めたい方、短期取引を考えている方に適しています。一方で、通貨ペア数が少なく、スワップポイントが高くないため、多通貨取引や長期運用には不向きな面もあります。自分の取引スタイルや目的に合ったFX会社を選ぶことが、成功への第一歩となるでしょう。

メリット・デメリットの総括

松井証券FXの主なメリットは、1通貨単位からの少額取引が可能な点、手数料無料の取引環境、主要通貨ペアの狭いスプレッド、4種類から選べるレバレッジ設定、使いやすい取引ツール、充実したサポート体制などが挙げられます。特に、初心者がリスクを抑えながらFXを学ぶ環境として優れています。

一方、デメリットとしては、取扱通貨ペア数が少ない点、スワップポイントが高くない点、デモトレード環境がない点、出入金の手続きがやや面倒な点などがあります。これらの点は、取引スタイルによっては大きな問題にならない場合もあります。

自分に合ったFX会社の選び方

FX会社を選ぶ際には、自分の取引スタイルや目的に合った会社を選ぶことが重要です。以下のポイントを考慮して選びましょう。

  1. 取引資金:少額から始めたい場合は、松井証券FXのような低取引単位のFX会社がおすすめです。
  2. 取引スタイル:短期売買が中心なら狭いスプレッドが重要、長期運用ならスワップポイントが高い会社が有利です。
  3. 取引ツール:初心者はシンプルで使いやすいツール、上級者は高度な分析機能を持つツールが適しています。
  4. サポート体制:初心者は特に、質問や相談ができる充実したサポート体制があると安心です。
  5. 通貨ペア:取引したい通貨ペアが取り扱われているかを確認しましょう。

松井証券FXは、特に「FXを始めてみたいけれど、大きな資金はない」「リスクを抑えながら少しずつ学びたい」という方に最適なFX会社と言えるでしょう。まずは少額から始めて、徐々に取引経験を積んでいくことをおすすめします。


免責事項

本記事は情報提供を目的としたものであり、投資助言を行うものではありません。FX(外国為替証拠金取引)は元本を保証するものではなく、相場変動により損失が発生する可能性があります。投資に関する最終判断はご自身の責任において行ってください。また、記載内容の正確性・完全性について万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。最新情報は各FX業者の公式サイト等をご確認ください。

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