【比較】EAと裁量トレード、どっちが向いてる?メリットと向き不向き

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FX取引には大きく分けて「EA(Expert Advisor)による自動売買」と「自分の判断で行う裁量トレード」という2つの方法があります。どちらも一長一短があり、トレーダーの性格や生活スタイル、相場に対する考え方によって向き不向きが分かれます。この記事では、EAと裁量トレードのメリット・デメリットを比較し、あなたに合った取引方法を見つけるためのヒントを提供します。

FXで利益を出すには、自分に合った取引方法を選ぶことが重要です。自分の性格や生活スタイルに合わない方法を選んでしまうと、ストレスが溜まり、結果的に損失につながることもあります。

EAと裁量トレードは、それぞれ異なる特徴を持っています。この記事を読めば、自分に合った取引方法がどちらなのか、判断材料を得ることができるでしょう。

目次

FXの2つの取引方法:EAと裁量トレードとは

FX取引には大きく分けて2つの方法があります。それぞれの特徴を理解することで、自分に合った取引方法を選ぶことができます。

EAとは何か

EAとは「Expert Advisor(エキスパートアドバイザー)」の略称で、あらかじめプログラムされたルールに従って自動的に取引を行うシステムです。トレーダーが設定した条件(取引時間・取引通貨ペアなど)に基づいて、エントリーや決済のタイミングを自動的に判断します。

EAを使えば、チャートを常に監視する必要がなく、例えば「毎日朝8時に米ドル/円を買う」といった取引を自動で行うことができます。たとえあなたが寝ていても、システムが稼働して自動的に取引が行われるのです。

FXの知識や経験が少ない初心者でも、優秀なEAを選べば利益を出せる可能性があります。また、感情に左右されずに機械的な取引ができるため、冷静な判断が求められるFX取引において大きなメリットとなります。

裁量トレードとは何か

裁量トレードとは、トレーダー自身の判断で取引を行う方法です。テクニカル分析やファンダメンタルズ分析、市場のニュースなどを総合的に評価し、自分で売買のタイミングを決定します。

裁量トレードでは、エントリーポイントや決済ポイントを独自に判断し、手動で注文を行います。トレーダーの経験や分析能力が直接的に収益に影響するため、高い実力を持つほど大きな利益を獲得できる可能性が広がります。

一方で、判断の誤りは即座に損失リスクとなるため、常に緊張感を持った取引が求められます。裁量トレードは、トレーダー個人の専門性や独自の視点が活かせる手法であり、FX取引の本質的な魅力を体験できる取引方法といえるでしょう。

両者の基本的な違い

EAと裁量トレードの最も基本的な違いは「誰が判断するか」という点です。EAはプログラムされたルールに従って機械的に判断するのに対し、裁量トレードはトレーダー自身が判断します。

また、取引時間の制約も大きく異なります。EAは24時間稼働させることができますが、裁量トレードは人間が判断するため、常に相場を監視することは不可能です。

さらに、感情の影響も大きな違いです。EAは感情に左右されず冷静な判断ができますが、裁量トレードは人間が行うため、恐怖や欲望といった感情に影響される可能性があります。

比較項目EA(自動売買)裁量トレード
判断主体プログラムトレーダー自身
取引時間24時間可能トレーダーが活動できる時間のみ
感情の影響なしあり(恐怖・欲望など)
必要な知識プログラムの設定知識相場分析の知識
柔軟性低い(プログラム通り)高い(状況に応じて変更可能)

EAのメリット

EAを使った自動売買には、多くのメリットがあります。特に時間や感情の管理が難しいトレーダーにとって、大きな助けとなるでしょう。

24時間自動で取引できる

EAの最大のメリットの一つは、24時間自動で取引できることです。FX市場は世界中の主要な金融センターが順番に開いていくため、実質的に24時間動いています。人間が常に市場を監視することは不可能ですが、EAならば可能です。

例えば、日本の夜間に発生する米国の経済指標発表や、早朝のヨーロッパ市場のオープンなど、重要な相場の動きを逃さずにトレードできます。特に仕事や家事で忙しい方にとって、時間の制約なくトレードできることは大きなメリットです。

また、睡眠中や外出中でも取引が可能なため、24時間動いているFX市場の特性を最大限に活かすことができます。これにより、より多くの取引機会を得ることができ、利益の可能性も広がります。

感情に左右されない冷静な判断

FX取引において、感情のコントロールは非常に重要です。しかし、人間は本質的に感情の生き物であり、完全に感情を排除することは困難です。EAはプログラムされたルールに従って機械的に取引を行うため、感情に左右されることがありません。

例えば、大きな損失を出した後、「取り戻そう」という気持ちから無理なトレードをしてさらに損失を拡大させるという事態を防ぐことができます。また、利益が出ている時に「もっと稼ぎたい」という欲望から利確のタイミングを逃すこともありません。

EAはプログラムされたルールに従って淡々と取引を行うため、予想外の損失が発生してもパニックに陥ることなく、冷静に次の機会を待つことができます。これにより、長期的に安定した運用が可能になります。

ルールに忠実な取引ができる

裁量トレードでは、自分で決めたルールを守ることが難しい場合があります。例えば「損切りは必ず10pipsで行う」と決めていても、「もう少し待てば戻るかもしれない」という心理が働き、結果的に大きな損失を被ることがあります。

EAはプログラムされたルール通りに動くため、こうした人間の弱さに影響されることがありません。設定したルール通りに損切りや利確を行い、一貫した取引を続けることができます。

また、バックテスト(過去のデータを使った検証)で有効性が確認されたルールを厳格に守ることで、長期的に安定した結果を得られる可能性が高まります。ルールに忠実な取引は、FX取引の成功において非常に重要な要素です。

複数の通貨ペアで分散投資が可能

人間が裁量で取引する場合、同時に複数の通貨ペアを監視し、適切なタイミングで取引することは非常に困難です。しかし、EAを使えば複数の通貨ペアに対して同時に自動売買を行うことができます。

例えば、米ドル/円、ユーロ/米ドル、英ポンド/円など、複数の通貨ペアに対して異なるEAを稼働させることで、リスクを分散させることができます。一つの通貨ペアで損失が出ても、他の通貨ペアで利益が出れば、全体としてはバランスが取れる可能性があります。

また、相関関係の低い通貨ペアを組み合わせることで、市場全体の変動に対するリスクを軽減することも可能です。こうした分散投資は、長期的に安定した運用を目指す上で重要な戦略です。

EAのデメリット

EAには多くのメリットがありますが、同時にいくつかのデメリットも存在します。これらを理解し、適切に対処することが重要です。

相場環境の変化に対応しづらい

EAの最大のデメリットの一つは、相場環境の変化に柔軟に対応できないことです。EAはプログラムされたルールに従って機械的に取引を行うため、予期せぬ市場の変化には対応できません。

例えば、重要な経済指標の発表や地政学的なイベントによって市場が急変した場合、人間ならば状況を判断して取引を控えることができますが、EAは設定されたルール通りに取引を続けます。これにより、通常なら避けられる損失を被る可能性があります。

また、相場のトレンドや変動性が変化した場合、以前は有効だったEAの戦略が機能しなくなることもあります。市場は常に変化しているため、一度設定したEAが永続的に有効であるとは限りません。定期的な見直しと調整が必要です。

初期設定やバックテストの知識が必要

EAを効果的に運用するためには、適切な初期設定とバックテストの知識が必要です。単にEAを導入するだけでは、期待通りの結果を得られない可能性があります。

バックテストとは、過去のデータを使ってEAの有効性を検証することです。適切なバックテストを行うためには、統計的な知識や、過去のデータが将来の結果を保証するものではないという理解が必要です。また、「過剰最適化」という罠に陥らないよう注意が必要です。

初期設定においても、リスク管理や取引条件の設定など、多くの要素を考慮する必要があります。これらの知識がないと、EAを導入しても期待通りの結果を得られず、むしろ損失を拡大させる可能性があります。

完全放置は危険

EAは自動で取引を行いますが、完全に放置することは危険です。システムエラーや回線障害、予期せぬ市場の変化など、様々な要因によってEAが正常に機能しなくなる可能性があります。

例えば、通信トラブルやプログラムの不具合により取引が停止する可能性があります。また、急激な市場の変動に対して、EAが適切に対応できず、大きな損失を被る可能性もあります。

定期的にEAの動作状況をチェックし、必要に応じて設定を調整することが重要です。また、異常な動作や損失が発生した場合には、速やかに対応できるよう、常に監視する姿勢が必要です。EAは便利なツールですが、完全に任せきりにするのではなく、適切に管理することが成功の鍵です。

裁量トレードのメリット

裁量トレードには、EAにはない独自のメリットがあります。特に相場の変化に柔軟に対応したい、自分の判断で取引したいというトレーダーにとって、大きな魅力となるでしょう。

相場状況に合わせて柔軟に対応できる

裁量トレードの最大のメリットは、相場の状況に合わせて柔軟に対応できることです。市場は常に変化しており、時には予想外の動きをすることもあります。そのような状況でも、人間は状況を判断し、戦略を変更することができます。

例えば、重要な経済指標の発表前には取引を控えたり、地政学的なリスクが高まった場合には慎重な姿勢を取ったりすることができます。また、相場のトレンドや変動性が変化した場合にも、それに合わせて戦略を調整することができます。

この柔軟性は、特に不安定な市場環境や急激な変化が予想される状況において、大きな強みとなります。機械的なルールに縛られず、状況に応じた最適な判断ができることが、裁量トレードの魅力です。

経験を積むことで判断力が向上する

裁量トレードを続けることで、市場の動きを読む力や判断力が向上していきます。これは、EAでは得られない大きなメリットです。

トレードを繰り返すことで、チャートパターンの認識力が高まり、相場の流れを感じ取る感覚が養われます。また、過去の成功や失敗から学び、より良い判断ができるようになります。この経験の蓄積は、トレーダーとしての成長につながります。

さらに、経験を積むことで、自分自身のトレードスタイルや得意な相場状況が明確になり、より効果的な取引が可能になります。こうした成長の過程は、トレーディングの醍醐味の一つであり、多くのトレーダーにとって大きな魅力となっています。

自分の感覚や相場観を活かせる

裁量トレードでは、自分の感覚や相場観を活かすことができます。数値化しにくい直感や、長年の経験から得た「相場の匂い」のようなものを取引に活かすことができるのです。

例えば、チャートの形状や価格の動き方、出来高の変化など、数値化しにくい要素を総合的に判断して取引することができます。また、自分が得意とする相場状況や通貨ペアに集中して取引することで、より高い成功率を目指すことも可能です。

この「人間ならではの判断」は、プログラムでは再現が難しい要素であり、裁量トレードの大きな強みです。自分の感覚や相場観を信じ、それを取引に活かすことで、独自の強みを発揮することができます。

裁量トレードのデメリット

裁量トレードには多くのメリットがありますが、同時にいくつかのデメリットも存在します。これらを理解し、適切に対処することが重要です。

感情に左右されやすい

裁量トレードの最大のデメリットの一つは、感情に左右されやすいことです。人間は本質的に感情の生き物であり、恐怖や欲望、後悔といった感情が判断に影響を与えることがあります。

例えば、大きな損失を出した後には恐怖から取引をためらったり、逆に「取り戻そう」という気持ちから無理なトレードをしたりすることがあります。また、利益が出ている時には欲望から利確のタイミングを逃すこともあります。

こうした感情の影響は、冷静な判断を妨げ、結果的に損失につながることがあります。感情をコントロールし、冷静な判断を維持することは、裁量トレードにおける最大の課題の一つです。

常に相場を監視する必要がある

裁量トレードでは、取引のチャンスを逃さないために常に相場を監視する必要があります。これは、時間的な制約が大きく、特に仕事や家事で忙しい方にとっては大きな負担となります。

例えば、重要な経済指標の発表や、主要な金融センターの市場開始時など、相場が大きく動く可能性がある時間帯に取引したい場合、その時間に合わせて相場を監視する必要があります。これが深夜や早朝である場合、生活リズムが乱れる原因にもなります。

また、常に相場を監視することによる精神的なストレスも無視できません。チャートを見続けることによる目の疲れや、常に判断を迫られることによる精神的な疲労は、長期的なトレードの継続を難しくする要因となります。

経験や知識を身につけるまで時間がかかる

裁量トレードで成功するためには、相場分析の知識や経験が必要です。これらを身につけるには、相当の時間と努力が必要となります。

テクニカル分析やファンダメンタルズ分析の基礎知識はもちろん、チャートパターンの認識力や、相場の流れを読む感覚など、実践を通じてしか身につかないスキルも多くあります。これらを習得するには、継続的な学習と実践が不可欠です。

また、自分に合ったトレードスタイルを見つけるまでには、様々な手法を試し、失敗を重ねる必要があります。この過程で損失を被ることも多く、精神的にも金銭的にも負担が大きいことが、裁量トレードの大きなデメリットです。

EAが向いている人

EAによる自動売買は、特定の特徴や状況を持つ人に特に適しています。自分がこのカテゴリーに当てはまるかどうかを考えることで、EAが自分に向いているかどうかを判断する手がかりになります。

本業が忙しく取引時間が限られている人

EAは、本業が忙しく取引時間が限られている人に特に適しています。会社員や自営業者、子育て中の親など、日中や特定の時間帯に相場を監視することが難しい人にとって、EAは大きな助けとなります。

EAを使えば、自分が仕事や家事で忙しい時間帯でも、設定したルールに従って自動的に取引が行われます。例えば、日中は仕事に集中し、夜はプライベートの時間を楽しみながらも、EAが24時間稼働して取引チャンスを逃さないようにすることができます。

また、時差のある海外市場の動きも捉えることができるため、グローバルな相場の変動を活かした取引が可能になります。時間的な制約がある中でもFX取引を続けたい人にとって、EAは最適な選択肢です。

感情的になりやすい人

感情的になりやすい人や、感情のコントロールが苦手な人にとって、EAは理想的な取引方法です。EAはプログラムされたルールに従って機械的に取引を行うため、感情に左右されることがありません。

例えば、大きな損失を出した後に「取り戻そう」という気持ちから無理なトレードをしてしまう人や、利益が出ている時に「もっと稼ぎたい」という欲望から利確のタイミングを逃してしまう人にとって、EAは感情に左右されない冷静な取引を実現する手段となります。

感情的な判断が自分のトレードの障害になっていると感じる人は、EAを導入することで、より安定した結果を得られる可能性があります。

データ分析が好きな人

EAは、データ分析や統計的なアプローチが好きな人に向いています。EAの設定やバックテストには、過去のデータを分析し、最適なパラメータを見つける作業が必要です。

例えば、過去のチャートデータを使って様々なパラメータでバックテストを行い、最も良い結果を出す設定を見つけることができます。また、複数の通貨ペアや時間帯でのテスト結果を比較し、最適な運用方法を見つけることも可能です。

データに基づいた客観的な判断を好み、数字やグラフを見ることが苦にならない人にとって、EAの設定やバックテストは楽しい作業となるでしょう。そのような人は、EAを使った取引で成功する可能性が高いと言えます。

夜間の取引チャンスを逃したくない人

FX市場は24時間動いており、特に夜間(日本時間)はニューヨーク市場やロンドン市場が活発に動く時間帯です。この時間帯の取引チャンスを逃したくない人にとって、EAは理想的な選択肢です。

例えば、日本時間の深夜に発表される米国の経済指標や、早朝のヨーロッパ市場のオープンなど、重要な相場の動きを捉えるためには、通常であれば睡眠時間を削る必要があります。しかし、EAを使えば、自分が寝ている間も取引が継続されるため、こうしたチャンスを逃すことがありません。

特に、日中は仕事や家事で忙しく、かつ夜間の取引チャンスも活かしたいという人にとって、EAは24時間稼働することで大きなメリットをもたらします。

裁量トレードが向いている人

裁量トレードは、特定の特徴や状況を持つ人に特に適しています。自分がこのカテゴリーに当てはまるかどうかを考えることで、裁量トレードが自分に向いているかどうかを判断する手がかりになります。

相場の変化に柔軟に対応したい人

裁量トレードは、相場の変化に柔軟に対応したい人に適しています。市場は常に変化しており、時には予想外の動きをすることもあります。そのような状況でも、人間は状況を判断し、戦略を変更することができます。

例えば、重要な経済指標の発表前には取引を控えたり、地政学的なリスクが高まった場合には慎重な姿勢を取ったりすることができます。また、相場のトレンドや変動性が変化した場合にも、それに合わせて戦略を調整することができます。

この柔軟性を活かしたいと考える人、機械的なルールだけでは対応できない相場の微妙な変化を読み取りたいと考える人にとって、裁量トレードは理想的な選択肢です。

自分の判断で取引したい人

裁量トレードは、自分の判断で取引したいと考える人に向いています。自分の分析と判断に基づいて取引することで、成功した時の喜びや達成感は大きなものとなります。

例えば、自分が分析した相場の方向性が的中し、利益を得ることができた時の満足感は、EAによる自動売買では味わうことができない感覚です。また、自分の判断で損失を最小限に抑えることができた時の安堵感も、トレーダーとしての自信につながります。

自分の判断に責任を持ち、その結果を受け入れる覚悟がある人、自分の力で市場と向き合いたいと考える人にとって、裁量トレードは大きな魅力を持つ取引方法です。

チャートを見るのが好きな人

裁量トレードは、チャートを見ることが好きな人、相場の動きを観察することが苦にならない人に向いています。裁量トレードでは、チャートの形状や価格の動き方、出来高の変化など、様々な要素を観察し、分析する必要があります。

例えば、特定のチャートパターンを見つけることが楽しいと感じる人、価格の動きから市場参加者の心理を読み取ることに興味がある人にとって、裁量トレードは知的好奇心を満たす活動となります。

チャートを見ることが苦痛ではなく、むしろ楽しいと感じる人は、裁量トレードに向いていると言えるでしょう。チャートを見る時間が増えることで、相場の動きを読む力も自然と向上していきます。

トレードの経験を積みたい人

裁量トレードは、トレードの経験を積みたい人、トレーダーとして成長したいと考える人に向いています。裁量トレードを続けることで、市場の動きを読む力や判断力が向上していきます。

例えば、様々な相場状況を経験することで、どのような状況でどのような戦略が有効かを体感的に理解することができます。また、失敗から学び、次回は同じ失敗を繰り返さないようにすることで、トレーダーとしての成長を実感することができます。

長期的にトレードを続け、プロのトレーダーを目指したいと考える人にとって、裁量トレードは必要不可欠な経験となります。EAに頼りすぎると、自分自身の判断力や分析力が育たないため、トレーダーとしての成長が遅れる可能性があります。

EAと裁量トレードを組み合わせる方法

EAと裁量トレードは、それぞれメリットとデメリットがありますが、両者を組み合わせることで、それぞれの強みを活かした取引が可能になります。ここでは、EAと裁量トレードを効果的に組み合わせる方法を紹介します。

裁量でエントリーしEAで決済する方法

裁量でエントリーし、EAで決済するという方法は、両者の強みを活かした効果的な組み合わせです。エントリーは相場状況や自分の分析に基づいて裁量で行い、決済はあらかじめ設定したルールに従ってEAに任せるという方法です。

例えば、テクニカル分析や相場の流れを読んで自分でエントリーポイントを判断し、その後の決済(利確や損切り)はEAに任せることで、感情に左右されずに適切なタイミングで決済することができます。特に、利益が出ている時に「もっと稼ぎたい」という欲望から利確のタイミングを逃すことが多い人にとって、この方法は効果的です。

また、この方法では、エントリー後に常に相場を監視する必要がなくなるため、時間的な制約がある人にとっても便利です。自分の判断でエントリーする満足感と、EAによる感情に左右されない決済の両方のメリットを享受することができます。

時間帯によって使い分ける方法

時間帯によってEAと裁量トレードを使い分ける方法も、効果的な組み合わせ方の一つです。例えば、自分が活動できる時間帯は裁量トレードを行い、睡眠中や仕事中などの時間帯はEAに任せるという方法です。

例えば、日本時間の日中は自分で相場を分析し裁量トレードを行い、夜間はEAに任せるという使い分けが考えられます。これにより、自分が相場を監視できる時間帯は自分の判断で取引し、監視できない時間帯もトレードチャンスを逃さないようにすることができます。

この方法は、特に仕事や家事で忙しい人、かつ自分の判断で取引することも大切にしたい人にとって、理想的な選択肢です。時間帯によって使い分けることで、両方のメリットを最大限に活かすことができます。

通貨ペアによって使い分ける方法

通貨ペアによってEAと裁量トレードを使い分ける方法も効果的です。例えば、自分が得意とする通貨ペアや、分析しやすい通貨ペアは裁量トレードで取引し、それ以外の通貨ペアはEAに任せるという方法です。

例えば、米ドル/円は自分で分析して裁量トレードを行い、ユーロ/米ドルやポンド/円などはEAに任せるという使い分けが考えられます。これにより、自分の得意分野では自分の判断を活かし、不得意な分野や分析する時間がない通貨ペアでもトレードチャンスを逃さないようにすることができます。

この方法は、特定の通貨ペアに対する知識や経験が豊富な人、かつ複数の通貨ペアでトレードしたいと考える人にとって、理想的な選択肢です。通貨ペアによって使い分けることで、より効率的なトレードが可能になります。

初心者はどちらから始めるべきか

FX初心者がEAと裁量トレードのどちらから始めるべきかは、個人の状況や目標によって異なります。ここでは、それぞれのメリットと、自分に合った方法を見つけるためのヒントを紹介します。

初心者がEAから始めるメリット

初心者がEAから始めるメリットは、FXの基本的な知識がなくても取引を始められることです。EAは設定したルールに従って自動的に取引を行うため、チャート分析などの専門的な知識がなくても取引が可能です。

また、感情に左右されずに冷静な取引ができることも、初心者にとって大きなメリットです。初心者は特に感情的になりやすく、恐怖や欲望から不適切な判断をしてしまうことがありますが、EAを使えばそうした問題を回避できます。

さらに、EAを使うことで、一定のルールに基づいた取引の結果を体験することができます。これにより、どのようなルールが有効で、どのようなルールが効果的でないかを学ぶことができます。この経験は、後に裁量トレードを始める際にも役立ちます。

初心者が裁量トレードから始めるメリット

初心者が裁量トレードから始めるメリットは、FXの基本的な知識や相場の動きを実感として理解できることです。裁量トレードでは、自分で相場を分析し、判断する必要があるため、自然とFXの基礎知識を身につけることができます。

また、自分の判断で取引することで、成功や失敗の経験を直接的に積むことができます。これにより、どのような判断が適切で、どのような判断が不適切かを体感的に理解することができます。この経験は、トレーダーとしての成長に不可欠です。

さらに、裁量トレードから始めることで、自分のトレードスタイルや相性の良い通貨ペア、得意な相場状況などを見つけることができます。これにより、後にEAを導入する際にも、自分に合ったEAを選ぶことができます。

自分に合った方法を見つけるコツ

自分に合った取引方法を見つけるためには、まず自分の性格や生活スタイル、目標を明確にすることが重要です。例えば、時間的な制約が大きい場合はEAが向いているかもしれませんし、相場分析が好きな場合は裁量トレードが向いているかもしれません。

また、デモ口座を使って両方の方法を試してみることも有効です。デモ口座なら実際のお金を使わずにトレードの練習ができるため、リスクなく自分に合った方法を探ることができます。

さらに、少額から始めて徐々に慣れていくことも大切です。特に裁量トレードの場合、最初から大きな金額でトレードすると、感情的になりやすく、適切な判断ができなくなる可能性があります。少額から始めて、徐々に自信をつけていくことが重要です。

まとめ:自分に合った取引方法を選ぼう

EAと裁量トレード、どちらが優れているというわけではありません。大切なのは、自分の性格や生活スタイル、目標に合った取引方法を選ぶことです。

自分の生活スタイルに合わせて選ぶ

忙しい毎日を送っている方や、夜間の取引チャンスも逃したくない方にはEAが向いています。一方、相場の変化に柔軟に対応したい方や、自分の判断で取引したい方には裁量トレードが向いているでしょう。

両方を試してみるのもあり

最初からどちらかに決めつける必要はありません。デモ口座を使って両方を試してみて、自分に合った方法を見つけることも一つの選択肢です。また、EAと裁量トレードを組み合わせる方法も検討してみましょう。

最終的に大切なのは継続できること

FXで成功するためには、長期的に取引を継続することが重要です。どんなに優れた取引方法でも、続けられなければ意味がありません。自分が無理なく続けられる方法を選ぶことが、最終的な成功につながります。


免責事項

本記事は情報提供を目的としたものであり、投資助言を行うものではありません。FX(外国為替証拠金取引)は元本を保証するものではなく、相場変動により損失が発生する可能性があります。投資に関する最終判断はご自身の責任において行ってください。また、記載内容の正確性・完全性について万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。最新情報は各FX業者の公式サイト等をご確認ください。

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